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朝食に本当にカツ丼が出てきた時は思わず目を疑ったけれど、お母さんからの励ましだと思えば嬉しい。
朝から重い朝食を済ませてきたため、昼食は要らなそうだ。
昨日と何も変わらない、いつものあたしの部屋。
カーテンと窓を開けて、朝の清々しい空気を入れる。
「さて、と」
スマートフォンを持つ手が震える。
電源を入れて起動を待った。
落ち着けと、深呼吸を繰り返し画面を見ると、昨夜見た時から通知がもう一件増えていた。
「麗から……メール」
友人からのメールに緊張しながら、恐る恐る画面を見つめる。
〝昨日はごめん。あたし、決めたから。あとは英臣に聞いて〟
たった、それだけだった。
もともと長文を送るタイプではないから、いつもの麗と言えばそれまでだ。
「麗ってば、何を決めたのかぐらい書いてよ、もう……」
今日は仏滅にあたる月曜日。
式場も安いプランなどを用意して集客を狙っているが、平日ということもあって今日の披露宴の数は少なかったはずだ。
だから休んでいるスタッフは多い。
でも、三条課長が休みなのかどうか、あたしは知らない。
「毎日、可愛いって言うんじゃありませんでしたっけ」
電源を切っていたのはあたしだから、文句を言う権利なんかないんだけど。
随分と図太くなったものだ。
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