4577人が本棚に入れています
本棚に追加
きっと今あたしの顔は真っ赤に染まっているだろう。
参列席からピューっと口笛が聞こえてきた。
「あたしでいいんですか?」
「キミがいいんだよ」
頬を伝う涙が拭われる。
チャペルは盛大な拍手に包まれた。
この後は誓約書にサインしなければならない。
神父役のスタッフが困っているのに、もう一度三条課長の顔が近づいて、あたしは仕事なのも忘れて彼の背中に腕を回していた。
あとは帰ってからにしなさいと麗から言葉がかけられるまで、三条課長とのキスは続いた。
「愛してます」
彼からもらったたくさんの愛を、今度はあたしが返す番だ。
fin
最初のコメントを投稿しよう!