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母親が函館に行って10日位が経っただろうか...
朝、母親からの電話が鳴った。
「もしもし、お母さん?どうしたの?」
「あのね...お祖母ちゃん亡くなっちゃったの...」
普段は強気な母親とは裏腹に、電話の向こうでは母親は泣いていた...
おばぁちゃん、だめだったか...
その次の瞬間、『万が一の際の行動』が頭をよぎる。
「わかった。お母さんも頑張ったね。
後はこっちに任せて。全部手配して明日そっちに行くようにするから、ね」
「わかった、お願い...」
「任せて。じゃあね」
電話を切ると、弟の会社に電話。
弟の上司に事情を説明して、夕方仕事が終わったら祖母の事を話してほしい事と
忌引きの手続きをお願いした。
仕事中に祖母の死を知らされたら、知的障碍を持つ弟は
イレギュラーからパニックを引き起こしかねない…
関東に住んでいる親戚全員に電話をして、次の日に羽田空港に集合をする事を伝えた。
PC画面から飛行機のチケットを人数分手配して、航空会社に電話。
「障碍者がいて、チケットの割引対象があるので対応をお願いしたい」と伝え
荷物をまとめ、子供を連れて実家に帰った。
父親に、コンビニで飛行機のチケットの支払いをお願いして、
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