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ただの幻だったのかも知れない。 戦いが何の戦いだったのかもよく覚えていない。 けど、私は確かにあの場にいたのだ。 異世界で彼の為に戦って、そうやって告白された。そこからの記憶が、全くと言って良い程ないのだ。 だけど………なんでだろう? なんで、こんなに苦しくて辛い気持ちになるの? 忘れたハズなのに、こんなにも切ない…… 「なら、帰ろう。こんなところにいつまでもいたら風邪引くよ?」 「………うん、そうだね」 悪い夢でも見たのかも知れない。 でも、絶対に忘れたくない。 だから彼に伝わるなら伝えたい。 私は、今……幸せに暮らしているよって。
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