忘れられない出逢い

2/2
2人が本棚に入れています
本棚に追加
/71ページ
飛鳥は大阪へ出た キャバクラやガールズバーで働いた 女というのは何故こうも短絡的に水商売に走るのか 飛鳥もルックスとノリの良さで人気の嬢になっていった お金も沢山入った、でもその頃ドラッグに手を出してしまう、軽いノリで始めた 軽いノリでハードドラッグ、所謂(いわゆる)覚醒剤、普通は通称ナチュラル(葉っぱ)から入り段階を踏んでハードドラッグに行く 飛鳥はそこでもぶっ飛んでいた、いきなりハードドラッグ、稼いだお金は浪費やドラッグに流れて行く、週に5万円ペースでクスリを消費した、キメて画を描いたり、時にちゃんぽんして音楽を聴いたり、ベースを弾いたり、浪費の1/3は画材等、東急ハンズの常連だ そして忘れ得ぬ人と出会う、生涯- とある高級キャバクラで出逢ったのは -亜美ちゃん その後ずっと飛鳥を縛り続ける存在 飛鳥が本気で愛した人 初めて逢った時から飛鳥らしくなく話しかけてしまった、ノリが良いとはいえ、本来人見知りなのだ ふわりとした雰囲気、長い睫毛の大きな眼、儚げだが華があり、何より 亜美も飛鳥の事を見た瞬間から気にしていた 飛鳥はその頃ドラッグにハマり過ぎ、どんな良い条件でキャバクラに入店しても 無欠、当欠、遅刻、で良くクビになっていた 良く遅刻するから、その度にお客に同伴してもらっていた 飛鳥のお客は色恋じゃない趣味の合う男が多かった、随分助けられたものだ ドラッグで頭がイカれた飛鳥をそのまま[かっこいい]と亜美は崇拝してくれた ドラッグをしなくても皆自分をアクセサリーみたいに扱ったり、依存しようとしてくるのに受け入れてはくれない- こんなみっともない自分ごと亜美は崇拝してくれた ほどなくしてストーカーやなんやで水商売が嫌になり、行きつけのバーで酔っ払って[仕事ない?]と喚いていたら [カジノやる?] とマスターが言ってきた、飛鳥が19歳の頃だった
/71ページ

最初のコメントを投稿しよう!