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飛鳥は大阪へ出た
キャバクラやガールズバーで働いた
女というのは何故こうも短絡的に水商売に走るのか
飛鳥もルックスとノリの良さで人気の嬢になっていった
お金も沢山入った、でもその頃ドラッグに手を出してしまう、軽いノリで始めた
軽いノリでハードドラッグ、所謂(いわゆる)覚醒剤、普通は通称ナチュラル(葉っぱ)から入り段階を踏んでハードドラッグに行く
飛鳥はそこでもぶっ飛んでいた、いきなりハードドラッグ、稼いだお金は浪費やドラッグに流れて行く、週に5万円ペースでクスリを消費した、キメて画を描いたり、時にちゃんぽんして音楽を聴いたり、ベースを弾いたり、浪費の1/3は画材等、東急ハンズの常連だ
そして忘れ得ぬ人と出会う、生涯-
とある高級キャバクラで出逢ったのは
-亜美ちゃん
その後ずっと飛鳥を縛り続ける存在
飛鳥が本気で愛した人
初めて逢った時から飛鳥らしくなく話しかけてしまった、ノリが良いとはいえ、本来人見知りなのだ
ふわりとした雰囲気、長い睫毛の大きな眼、儚げだが華があり、何より
亜美も飛鳥の事を見た瞬間から気にしていた
飛鳥はその頃ドラッグにハマり過ぎ、どんな良い条件でキャバクラに入店しても
無欠、当欠、遅刻、で良くクビになっていた
良く遅刻するから、その度にお客に同伴してもらっていた
飛鳥のお客は色恋じゃない趣味の合う男が多かった、随分助けられたものだ
ドラッグで頭がイカれた飛鳥をそのまま[かっこいい]と亜美は崇拝してくれた
ドラッグをしなくても皆自分をアクセサリーみたいに扱ったり、依存しようとしてくるのに受け入れてはくれない-
こんなみっともない自分ごと亜美は崇拝してくれた
ほどなくしてストーカーやなんやで水商売が嫌になり、行きつけのバーで酔っ払って[仕事ない?]と喚いていたら
[カジノやる?]
とマスターが言ってきた、飛鳥が19歳の頃だった
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