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兄 隆司
小学生の兄の隆司はスポーツ万能、勉強もそこそこ、親の言いつけを守る良い子であった
母親は隆司を溺愛していた
飛鳥は気を引きたくて草の生えた、住宅街の更地を燃やして消防車が来た事もあった
それでも短い説教はあったものの、消防士の方がきつく叱ってくれた
飛鳥の家の前に大きな家が建てられる時もそうだった、何度も水道の蛇口の捻る部分を盗んだ
[もういい加減にしてくれ]大工の棟梁が飛鳥の家に怒鳴り込んで来た
やはり、消防士と同じ、親はあまり飛鳥を叱らなかった
飛鳥については持て余していたのもある
それよりも関心が無かったのだ、特に母親は
稀に父親に喫茶店に連れて行ってもらったり、ホームセンターに連れて行って貰った
親との楽しい記憶、それは全て父親だ
しかし母親の洗脳によりそれらは飛鳥の中で封印されてしまう、二十歳を越えるまで
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