高校時代

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高校時代

飛鳥が選んだ高校は公立の女子高の商業高校と、名前さえ書けば誰でも受かる普通科高校 後者は元はそこそこの学校だったが、飛鳥の地元では無く、少子化の影響でそうなった高校だ なので理数系のクラスと特進科のクラスが別である、そのクラスだけは3年間クラス替えが無い、偏差値も普通科の中でも桁が違う 飛鳥が行ったのは後者、近所で女しかいないなんて多分我慢ならなかったのだろう、就職前提、というのも理由だ 何よりも飛鳥の前の年から新しく変わった制服が可愛かった 本当は国立の高校も受けていたが倍率以前によくも受けたねっていうくらいで、当然落ちた 行きたかった理由、私服だから 色々あったが、飛鳥は県立の普通科高校へ進学した、高校デビューもクソも、中学からの友達、ゆうこちゃんと色々悪さをした そんな高校だったから退学者が多かった 高校に入ってすぐ飛鳥はバイトを始める その頃はお洒落だったイタリアンの店、そこではオーナーや社長に可愛がられた その頃の飛鳥は、長年のコンプレックスだった眼鏡を外して生活していた わたしはブスだ どうして綺麗なお母さんやお兄ちゃんに似ていないの ずっとコンプレックスは続く 飛鳥は隔世遺伝で切れ長の奥二重だったのだ、4人家族の中、1人だけ 眼鏡を掛けないから自分の顔はわからない、横顔の綺麗さも自分ではわからない 色白で、彫りが深く、綺麗に通った鼻筋に高い鼻、薄い唇の下は綺麗に突き出た小さな顎、切れ長の奥二重だが、印象的な大きな眼 良くハーフ?と言われたが、本人にはわからない そんなものだ 小学生時代に、母親にやらされていた塾を勝手に辞め、ピアノを辞め、リトルリーグの女子ソフトボールを辞めた時も 母親は関心を示すどころか叱りもしなかった その上母親の父への不義理を知り、母親からは父親の悪口を聞かされ育った為、父親への嫌悪感もある だから 他人のが余程優しく、居心地が良かった しかしそのイタリアンの店も1年弱で辞める事になる、他のバイトの大学生の男の子と出かけたのを知った社長が嫉妬して飛鳥にキツくなった きもちわるい 何もないのに きもちわるい 飛鳥はせっかくの居場所を失った その頃のゆうこちゃんや他の同級生は既に彼氏がいたり、学校を退学していた 飛鳥は原付免許を取りに行く それほどまでに家から遠ざかりたかったのか
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