第一話.勝負
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「やっと僕を見てくれましたね。たったそれだけで、僕はこんなにもドキドキしてる…」 嬉しさの余り顔がほころぶ春。自身の左胸に手を当て、心臓の高鳴り、押し寄せる喜びを噛み締める。 「あら、喜ぶのはまだ早いんじゃない?そういうのは私に勝ってからにしてほしいんだけど!」 そう言い放つと同時に、地面を全力で蹴り上げ、跳ぶ。 「え!?ちょっ…!さくらさん待って…」
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