「なにかまってる」不思議はいつもそこにいたシリーズ4

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「うわー、きれいー!!」 僕たちは朝食を終えるとみんなで外出をした。 目の前に広がるのは白や紅、ピンクが美しい梅林だ。 「目ぇ覚めるな、これは」 「香りも素晴らしいですな」 「あー、春がやってくるね」 みんないい笑顔だった。 それが何とも嬉しい。 僕たちはのんびり梅林を堪能するため、休憩処から少し離れた椅子に腰かけていた。 抹茶やお団子もあって、これはまさに至福の時だった。 「俺、ちょっとトイレ」 「りょーかい」 聖が席を立った。 僕たちは目を閉じた。 傍目には春の陽気を堪能している様に見えるだろう。 『コハク、どう?』 カスミの声が風がそよぐように聞こえる。 『んー、植物たちに異変はないみたい』 『チトセさんは?』 『そうですね、水に澱みは感じられませんね』 チトセさんの声がせせらぎのように聞こえた。 『カスミは?』 『うん、微かにだけど、遠くに冷たさが感じられる』 その言葉に僕たちは目を開いた。
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