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たくましい体を黄金の甲冑で包み、獅子の頭の浮き彫りを胸に宿した、機械仕掛けの巨人の闘士。
EVD-01〝オーラム〟
その頭部コクピットの操縦席に座る僕は、両側の肘掛けについた操縦桿の横向きのグリップを左右の手でそれぞれ握り、足下の2つのペダルに左右の足をそれぞれかけている。
幼い頃からこれまで見てきた、数多のロボットアニメのパイロット達のように。
操縦席を球殻状に覆うコクピットの内壁は全天周モニターになっていて。そこに映る外の景色は、岩だらけの白い荒野に、地球と星の浮かぶ黒い空。
ここは、月。
遠く前方に、敵対するもう1機のVDが降り立った。スラリとした体に白銀の甲冑をまとう、機械仕掛けの巨人の闘士。
EVD-02〝シルバーン〟
僕の最大のライバル、カグヤが乗ってる――月上空を飛んで戦っていた僕達は互いの攻撃で共に機体背部のメイン推進器を失い、月の重力に抗えなくなって落下した。
『じゃ、地上で決着つけるわよ!』
「そうだね、終わらせよう!」
クリッ――カチッ
右手の親指で右操縦桿のダイヤルを回して使用武器を選択、押し込んで決定。
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