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「待ち伏せなんてしてゴメンね」
「は、はひ……!」
あぁ、恥ずかしい……! 極度の緊張で変な声が出ちゃった!
そんな私を見て「ハハッ」と優しく笑ってくれると、先輩は頬を桜色に染め、真っ直ぐ私を見つめてくれた。
「避けられているとわかっていても、どうしても今日中に伝えたいことがあって」
「へっ? さ、避けてる?」
「うん、だって最近ずっと俺のことを避けていただろう? あまり目も合わせてくれなかったし、よくしていたメールもほとんどしなくなった。きっと、俺、美亜ちゃんに嫌われることをしていたんだっと思って、ずっと気になっていたんだ」
「ち、違います!!」
なんてことだ。私が先輩のことを諦めようとしていた行動が、吉川先輩は自分は嫌われたと思っていたなんて!
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