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慌てふためく私を置いて、先輩はそれは満足気にニッコリと笑っている。
そして腕を伸ばして私の長い髪の毛先に触れると、いつの間にかついていた桜の花びらを取ってくれた。
「俺的にはこの恋は現在進行形なんだけどね」
「……へっ?」
「今でも好きってことだよ。美亜ちゃんのこと」
「はっ……へっ? え、えぇ?!」
「美亜ちゃんさえよければ、遠距離になっちゃうけどずっと続けたいと思ってる。俺達の関係。もちろん彼氏彼女として」
「えっ、えぇーーー!!」
突然告げられた先輩からの愛の告白。
私の幸せの絶叫はこの辺り一帯にこだまし、いつまでも響いていた。
「俺と付き合ってくれる? 美亜ちゃん」
「……は、はい……先輩の彼女になります……!」
大粒の涙を流し、ぐしゃぐしゃの私の顔を見て嬉しそうに笑って喜んでくれる素敵な笑顔の吉川先輩。
私達の絆は途切れることなく、ずっと続いて行くことが決まった瞬間でした______
end
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