実際にあった怖い猫話

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 しかし、この騒動にも終わりが訪れます。  うちの母親は烈火のごとき態度で、私に蛇を始末しろと言ってきました。仕方ないので、手にゴム手袋をはめ、さらに腕にぐるぐるとバスタオルを巻きつけました。警察犬の訓練で犯人役が腕に付けている、プロテクターのような感じですね。  ゴム手袋とバスタオルで武装した私は、まず猫夫婦に猫用ウェットフードの缶詰を開けてあげました。すると、猫夫婦は蛇を無視し、ウェットフードへと向かって行きます。二匹並んで、美味しそうに食べ始めました。  次いで、私は蛇を拾い上げビニール袋に入れ、口を縛って外へ出ました。蛇は死んでいるのか生きているのか、動こうとしません。  どうしようか迷いましたが……仕方ないので、公園のゴミ箱にビニール袋ごと捨てました。  ちなみに、バカ犬ブチャはずっと吠え続けていました。自分だけ仲間外れにされたのが、よほど悔しかったようです。仕方ないので、帰った後にブラシで背中の毛を撫でてやりました。
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