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水族館についてチケットを買おうと思ったていたら翔が『デートだから、俺が出す。』と言ってくれたから『ありがとう』と言ってチケットを受け取った。
水族館の中は、少し肌寒くかった。
「水族館、ひさびさだな。」
「そうだねー、私もひさびさだなー。」
水族館の中は、そこまで混んでいなかったけどチケットを買ったらあとまたなぜか手を繋いでしまった。
「好きな子も水族館好きだといいねー。」
「…そうだな。」
少し不安そうな彼は、苦笑いを浮かべていた。
「そんなに不安になんなくて大丈夫だよー、翔はカッコいいんだし!」
励ますつもりで、つい恥ずかしい事を口走ってしまった。
「真っ赤、タコみたい。」
『あははっ』と声を上げながら目の前のメンダコの水槽をさしながら翔は笑っていた。
「もう、はげまして上げたのに!!」
「わかってる、ありがとうな。」
翔の手が私の前髪をクシャッと撫でる。
水族館を堪能してから私達は、お昼を食べてゲーセンでプリクラを撮って…買い物をして…。
かなり、いいデートが出来たと思う。
「あっ!」
翔がクレープ屋さんの前で足を止めた。
「どうかした?」
「お前、クレープ好きだったよな…食う?奢るよ!」
「食べる!食べたーーい!!」
「買ってくるから、座ってて。」
「うん!!」
クレープ屋さんの列に並ぶ彼の後ろ姿を見つめながら、離された手が少し寂しく感じた。
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