8人が本棚に入れています
本棚に追加
/30ページ
「あー、それと、記憶障害は精神的ショックでも起きます。
その場合、ちょっとしたことが切っ掛けで、思い出してパニックになることがあります。
記憶を無くすほどのショックを受けてる可能性もありますから、気をつけてあげてください。」
「はい。」
いつも優しい優人さんの顔が一瞬怖くなった。
先生が何を言ったか分からなかったが、いつもと違う優人さんが気になった。
帰りのタクシーの中
優人さんの横に座らされて、彼を見ていた。
いつもその目は私に注がれてるのに…
今は何かを考えるように一点を見つめている。
どうしたの?
なにか心配事でもあるの?
いつも私のことばっかり考えてくれて、私はいつも助けてもらってる
そんなあなたに何かあるのなら、私もあなたを助けたい
「優人さん?」
「何でもないよ。これからどうやって夕貴に運動させようか考えてたんだ。」
何だそうか
先生が運動は脳にいいって言ってた
ほら、私の旦那様はいつも私のことばかり
私は本当に幸せなんだね
目覚める前のことは分からないけれど、私はあなたが大好きです
旦那様
最初のコメントを投稿しよう!