第1章

17/30

8人が本棚に入れています
本棚に追加
/30ページ
ほんとに水が欲しいんじゃない 優人さんに触れたかっただけ 優人さんは嫌がらずに私に水を注いでくれる。 それが心地よくて、そんなに飲みたくなくても水を要求する時がある。 すっかり甘え癖がついてる 迷惑かけたくないって思ってるくせにチグハグだ。 食事だって食べさせて貰わないと食べれない。 これじゃあ、働きになんて行けるわけがない。 悲しくなった。 ううん、私は目覚めたばかりだから手が掛かって当たり前だ。 今は優人さんがいないと生きれないから仕方ない。 一日でも早く手がかからないようにすればいい スープを口に運んでもらいながら、優人さんに感謝した。 食事が終わって、ソファーに移動させてもらい、片付けをしている優人さんに見えないように運動を繰り返した。 「夕貴、お風呂に入ろうか?」 「う…うん。」 目覚めてから、優人さんは抱き抱えるように私をお風呂に入れる。 眠っているときもそうやっていれてたんだそうだ。 私を膝の上に乗せて体を洗ってくれて、自分の体も洗う。頭も丁寧に洗ってくれて、抱っこされて湯船に浸かる。 恥ずかしいけど、今の私は彼に頼るしかない。 元気な頃はどうしてたんだろう?
/30ページ

最初のコメントを投稿しよう!

8人が本棚に入れています
本棚に追加