第1章

26/30

8人が本棚に入れています
本棚に追加
/30ページ
高村くんの媚薬は私、私の媚薬は高村くん それはずっと変わることはない。 彼の愛を一身に浴びて、私の体はどんどん回復していった。 私の赤ちゃんを奪ったのは、あの家政婦だってことを高村くんから聞いた。 それを金で操ったのはあの令嬢だったと言うことも… 私がなんとなく家政婦に感じた不安は間違いでは無かったのに 隣の家の鍵を渡してしまった。 聞いたときは、悔しくて悲しくて身が捩れそうだった。 私がもっと注意深く慎重に行動していれば、全て防ぐことが出来たのに… つくづく私は脇が甘いんだと思い知らされた。 高村くんは今日も私の側にいる。 もう家の中くらいは普通に歩けるし、家事だって少しずつ出来るようになったのに… 私の頼りなさが彼を縛っている それが辛かった。
/30ページ

最初のコメントを投稿しよう!

8人が本棚に入れています
本棚に追加