第1章

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「高村くん、いつまでお家にいるの?」 「え?いちゃ悪い?」 「そんなことないよ。 居てくれたら寂しくないし、心強いけど…。」 「けど、何?」 「私も大分動けてるし、もうずっと側にいてもらわなくても一人で待ってられるよ。」 高村くんにはモデルの仕事がある。 雑誌やコマーシャルで素敵に輝いてる高村くんが好き。 自信たっぷりに妖艶に微笑む彼は、世の女性を虜にしていた。 彼を見る女性たちは幸せそうだった。 そんな彼を凄いと思うし、ファンの一人としてもっともっとそんな彼が見たい。 そう思うのに、彼はいっこうに仕事をする気配がない。 このままじゃスポンサーも離れるし、彼の活躍の場がなくなってしまう。 「俺は夕貴と一緒にいるよ。一人残してなんていけない。 もうモデルも辞めるって健に言ってある。」 「辞める? これからずっと私と家にいるの?」 「それもいいかな。夕貴と旅行したり遊園地に行ったり、今まで出来なかったことをしたい。」 何か違う 私はそんなの望んでない
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