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パパ?
分からない言葉
それはひかりちゃんの大事なものなの?
「パパはね、ママが大好きなの。ひかりのことちょっぴり意地悪してたけど、パパがひかりのこと大好きだから、全然苦しくなかったの。」
「ふーん、パパってひかりちゃんの大事なものなの?」
「うん、ママと同じくらい大好きだよ。パパはママのことが大好きなの。ママがここにいるから寂しいって泣いてるの。」
泣いてる…?
誰が?
「さよなら…ママ。
ひかりはママが大好きだよ」
「さよなら?
どうして?
ずっと一緒だよ。」
ひかりちゃんが悲しそうな目で首を横に振る。
可愛い手が、ゆっくり私の胸に当てられると
花吹雪の逆再生のように、散らばっていた破片たちが急速に胸に集まり始めた。
頭の中でピカピカと光が走り、何か見えた気がした。
「ひかりはね、ママの中にいるのかスゴく楽しかったの。
だってママとパパが凄く楽しそうで幸せそうでひかりもいつも同じ気持ちだった。」
バチッ、バチッと頭のなかで音がして、光の中に一瞬だけど男の人が見えた。
何だろうこの息苦しい感じ
あれは誰?
気になるけど、思い出そうとすると胸の奥から黒い雲がとぐろを巻いて出てきそうで
考えないようにした。
「ママ、ひかりはね、もういっぱいママに遊んでもらったから、パパに返してあげたいの。
パパが泣いてると悲しくなるの。」
イヤだ、ひかりちゃんと離れたくない
「ママはパパがどんな人か知らないの。だから…」
「パパはね、ここにいるよ。」
ひかりちゃんが私の胸を指差した。
「ここにいるのにママが消しちゃったの。」
その時…
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