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真っ赤になって何度も立ち上がろうとすると
体がフワッと持ち上がってトイレに連れていってくれた。
ズボンと紙オムツを下げて座らせてくれる。
満足そうに見下ろすその人を真っ赤になって睨むと
「あ、失礼」
私を残して出ていってくれた。
覚束ない手でペーパーを巻き取り後始末をして水を流すと、
トントンとノックが聞こえた。
顔だけ出してにっこり笑いながら
「終わった?」
問われて真っ赤になって頷くと、パンツとズボンを上げてくれてまたソファーに連れていってくれた。
「もう紙オムツは要らないかな?」
顔から火が出そうになって頷くと、意味ありげにニッと笑う。
「じゃあ、お風呂に入ったとき布のパンツに換えような。」
えっ、私、あなたと入るの?
混乱する頭を抱えた。
私、どうなってるの?
何で紙オムツ?
何で足が動かないの?
この人は私の何だったっけ?
「えっと…、私はゆう…き?」
掠れた弱々しい声でしか出ない。
「うん、そうだよ。」
「あなたは?」
「高村優人、あなたの夫。」
だからこの人は私の側でお世話をしてくれるんだ。
まだピント来ない私は質問を続けた。
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