そして、春

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そして、春

 もうすぐ春。  もうすぐ、俺が佳乃に「告白」してから一年だ。  思えば、いろんなことがあった。  佳乃からの突然の「告白」  あの事がなかったら、俺は佳乃に「告白」なんて出来なかったかもしれない。  あの頃の自分を思う度に、自分が情けなくなる。  高校に通うようになってから、佳乃の家にも遊びに行くようになった。  ご両親は、最近佳乃が生き生きしていると言って、俺を歓迎してくれた。  今年も、あの公園で秋の夕日を一緒に見よう、と、言ったのに。  佳乃は、うんって頷いたのに。
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