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「ずっと好きだった。そんな簡単な事に、今頃気づくなんて、俺は馬鹿だ。ごめん」
「ううん、そんな事はいいけど、私・・・・・・」
言いかけた私の口に、拓海の人差し指が触れる。
「大丈夫。半年後にも、一年後にも、後半年だねって言ってやる。だから、俺と、付き合ってください」
その時の拓海の表情は、もしかしたら、私に初めて見せる真剣な顔。
「い、いいの?」
「いいの?じゃなくて、俺が聞いてるんだけど」
甘えてしまっていいんだろうか。
ほんの僅かな時間だったけど、私はいっぱい考えた。
でも。
その優しい笑顔に、頭とは裏腹に頷く私がいた。
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