一緒の時間

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一緒の時間

 中学を卒業して、私と拓海は別々の高校に通い始めた。  親は、私を心配して、もう学校には行かなくてもいいような事を言っていたけど、私はギリギリまで、普通に生きていたかった。  二人の通う高校は同じ街にあったから、毎日一緒に電車で通い、一緒の電車で帰った。  中学まで続けていたサッカーをやめちゃっていいの?って聞いたら、サッカーはいつでも出来る、でも佳乃との時間は、と言って言葉を詰まらせた。  私もそれ以上何も言えなくなった。  私の事はいいから、夢を追いかけて!なんて言えるほど、殊勝な女の子にはなれなかった。
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