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第2章 ここでシたい。
「今日…は晴れてるね。……叶の大っキライな晴れだよ」
「私は今…杉原先輩と一緒にいられる晴れの日は、そんなに嫌いではないですよ?」
「……それは困っちゃったな」
叶には晴れがキライでいてもらえないと……俺が困る。
晴れの日に……叶を激しく求められなくなるから。
激しく求めてもいい口実が……なくなると俺が困るんだ。
「……叶、俺が晴れの日をまた『キライ』にさせてあげる」
俺は押し倒した叶の唇に自分の唇を重ねた。
「…ンン……」
叶がキスの最中に口の中で何か言葉を発したけど……今の俺には聞く気なんてない。
聞いている余裕なんてない。
「かなえ、……ここでセックスがしたい」
俺は最初からこの公園で叶とセックスするためだけに来たんだ。
叶はそれに気付いてはいないだろう、……恨むなら『今日が晴れだったこと』を恨んで?
「何を考えているんですかっ先輩!!」
「叶はそんな気にはなれない?……いいじゃん、今日は『叶がキライだった晴れ』なんだし……『激しく求め合う約束』デショ?付き合ってよ」
俺は叶の上着のボタンを外しにかかった。
「杉原先輩っ!!」
「なぁに?……無理やりヤっちゃったら…強姦だね。青姦で…強姦、これは見付かったら叶は恥ずかしいし、……俺は『犯罪者』決定」
「……」
「叶、俺を『犯罪者』にしたくないなら……自分で脱いで?」
「……」
俺は無理やり『合意』を求めている。
叶は優しい、……絶対に俺を『犯罪者』にするような子じゃないから。
これは確信だ。
「ボタンを外して…ジッパーを下ろせばいいよ。叶がすることは、たったのそれだけ」
思っていた通り、叶は熟れたリンゴのように顔を真っ赤にさせてボタンをはずしていく。
最中、目を泳がせるいつもの仕草がとても可愛かった。
俺は『犯罪者』で『確信犯』だった。
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