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人並み以上に顔が良かったり、勉強できたり運動できたりしたから上っ面だけの友人が多く、親友と呼べる存在はいない。
楽しかった時間がない訳じゃない。ただそれ以上に嫌なことが多すぎただけだ。
だから、何もかもがめんどくさくなってしまった。
「つまんねーな」
沸かしたお湯をマグカップに注ぎココアの粉をブッ混んでかき混ぜ、それを啜りながら俺はソファーに座った。
文字や絵で見たものを記憶するのは得意だけど、思い出とかを記憶するのは苦手だ。だから、ネガティブなときに元気になるには現実逃避をよくする。
「かーみーさーまー」
別に信仰してる宗教がある訳じゃない。神なんて今まで信じてたことはない。
だから、ただ気まぐれで呟いた。
もしいるなら楽しいことを教えてくれ、って、冗談半分だった。
「なぁーに?」
返事が帰ってくるなんて、当然、思いもしなかった。
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