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「本当に悪かった」
突然、ためらいの欠片もなく塚本が頭を下げた。
一瞬の空白の後、思わずひょえっと飛び退きそうになってしまう。
イカン、一応安静一応安静。
「え……えっ!? そ、そんな謝らないでください! そもそも悪いのはあたしで――」
いつの間にか廊下周辺にいる生徒たちや後ろの2―Fから様子を窺っていたクラスメイトたちまでギョッとしてこの光景を眺めていた。
顔に青アザ作ったチビ女子とイカツイ強面男子、学園でツートップ張るようなイケメン長身という妙な組み合わせでただでさえ注目を集めていたというのに、その強面上級生に頭を下げさせたとあっては――
いったいどんなふうに見られるのかと思うと、自分の未来が空恐ろしい。
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