エピソード1

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璃子と美結が、慌てて 「桜、大丈夫?しっかりして」って、遠くから、 二人の声が聞こえるように、私は、意識を手放した。 気がつくと、天井が高くて、周りは、薬品の匂いと 独特な雰囲気で、目が覚めて、ここは、病院なのだと、わかった。 ズキってまだ頭痛がして、頭を触っていると 心配そうな顔をした、璃子と美結と、お母さんが、 来ていた。 『桜、無理して、起きなくていいから、横になってなよ。』と璃子たちが、言って お母さんも、まだ点滴も終わってないから、寝てなさい。って言われた。 璃子たちに、買い物の途中で、ごめんね。って謝って、お母さんも謝っていた。 璃子たちは、気にしなくていいよ。私たち、時間だから帰るね。また連絡するね。って、お母さんに、 軽く会釈(えしゃく)して、帰っていた。 お母さんが、桜起きてて大丈夫なの? まだ具合が良くないなら、横になってなさい。って 私を、寝かせて、家に電話をかけてくるからと 病室を出て行った。 小さい頃から、喘息(ぜんそく)があって 入退院を繰り返してて、しばらく体調が良くて 油断していたら、また体調崩してしまった。 特に、季節の変わり目と、気温差で体調が悪くなってしまう。 この時期は、特に体調が、不安定になるんだよな。
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