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彼女は、急に髪を触られたことに、さらに、顔を真っ赤にした。
「桜がついてた。」
俺は、そう言うと、彼女に桜の花びらを見せた。
俺は、彼女の綺麗な黒髪に、吸い込まれるかのように、また、彼女の髪に触れた。
「えっ?
また…桜が…?」
「あっ…いや…。
綺麗な黒い髪だなぁ…って…。
サラサラで、人形みたいに綺麗な顔してる…。」
俺は、そう言って、じっと、彼女を見つめた。
彼女は、写真の女性のように、髪が腰くらいまであり、純粋で、綺麗な黒髪だった。
「ちょっ…先生…からかわないでください!!」
「……。」
「遅刻しちゃうし、行きますよ!!」
彼女が、そう言って、その場から立ち去ろうとしたから、俺は、咄嗟に、彼女の腕を引っ張り、抱き寄せた。
「えっ…。
ちょっ…先生…一体、何ですか?」
彼女に、そう聞かれて、我に返った俺は、顔を赤くしながら、彼女から離れた。
「ごめん…。
あの…前世って信じる?」
「えっ?」
「信じてもらえないかもしれないけど…
俺と君は…前世で結ばれていたんだ…。
そして、運命の赤い糸で、結ばれていた…。」
「えぇっ…!?」
彼女は、俺の突拍子のない発言に、かなり、驚いているようだった。
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