4杯め◆エマ様、メイド服とツインテール

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「名前だけ」と言ったのに、私はあれから毎日、アフタヌーンティー部に連れていかれていた。 翌日は、 「入部手続きがあるから、今日だけお願い。ね、ね」 と、メグの笑顔に騙されて、渋々と行き、結局、紅茶を飲まされ、下校時刻まで居てしまった。 そのまた翌日も 「部活服を作るから寸法を測らせて下さらない?」 洋裁が得意なベッシーに言われて部室まで来てしまった。 ベッシーは、ウェディングドレスのブランド「ドレス・ドゥ・ベッシー」の社長の娘らしい。 自宅に業務用ミシンや素材が揃っているので、アフタヌーンティー部の「部活服」であるメイド服の製作を一手に引き受けているのだそうだ。 女中的ポジションを抑えながら、アフタヌーンティー部を陰で牛耳っているのはベッシーのような気がしている。 その証拠に、口調は柔らかいメイド風だが目が笑っていない。 返事に有無を言わせない鋭さがある。 面倒な人に引っかかっちゃったな。 そして、また翌々々日は、 「いい茶葉が手に入ったから、今日は来た方がいいよ」 と、アンナ先輩が教室まで迎えに来られ、えり部長のビスケットを試食し、紅茶の基本の淹れ方まで習ってしまったのだった。
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