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「おもしろおかしい式が良いなぁ」 「……漫才でもやれば良いですか」 「漫才は軽すぎるかなぁ。社長が怒りそうよね」 「落語ですか、歌舞伎ですか、オペラですか」 「弔辞が良いわ。内容は、遠藤くんに任せる」 「……何ですか、それ。まともな返事じゃないですか。ボケてくださいよ」 「うん。ごめんね」  悠真は握らされた手袋を眺める。新品同様の小綺麗な体。渡す前提で漂白をして洗ったのだろう。  物怖じせず深く考える前に発言をする聖子が、物一つに心を傾け行動する。  変なところで繊細。  こういうところが、好きだ。
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