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 火葬場から親類縁者が戻って来る。  火葬場と式場を往復する、専用のバスが停まった。悠真とスタッフは、式場の入り口にてそれを出迎える。  バスの入り口が開く。すると、聖子がにこにこ笑いながら降りてくる。 「たっだいまー。皆、私の葬儀に付き合ってくれてありがとう」  スタッフは驚き、そして喜ぶだろう。駆け寄り、無事な姿に目尻を下げ、聖子に声をかける。 「遠藤くん、どうしたの?」  悠真はきっと唖然として、動けない。呆け顔をからかうかのように、彼女は話しかけてくる。 「ねぇ、七味使ってみた? 私、試食したことがあるんだけどね、すごいのよ。五種類もあるのに、差がちっとも分からないの」  いつもの調子で、中身のない話題を操り、場を和ませる。 「カレーのおすすめはね、バナナヨーグルトカレーよ。食べたことはないけど、きっと独創的な味がするわ。遠藤くん、食べてみて。そして私に感想を聞かせて」
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