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他の女にもてる必要はないのだ。
その後、また魔力に余裕ができたら俺を召喚するようにリアに頼んで元の世界に送還してもらった。
「種まき」のスキルはばっちり俺のものになったぞ!
別段喜びはなかったが……。
赤い扉を開いて元の世界に帰ると、高速で走る自動車の中だった。
やっぱり緊張するよこれ。
道が混んでいなくてよかった。
この世界では全く時間は経過していないのだが、俺の主観では3時間以上が経っている。
少し疲れてしまった。
次のサービスエリアでコーヒーでも飲むことにしよう。
自動販売機でカップのコーヒーを買って何気なくスマートフォンを見ると絵美からのメッセージが返信されていた。
――夜は真由と食べに行く約束をしてしまいました。遅くなると思うので先に寝といて下さい。
真由さんは絵美の学生時代からの親友だ。
俺も本当はもっと遅く帰る予定だったから、絵美は絵美で予定を入れてしまったんだろう。
あんなことがなければ山の頂上まで行って、帰宅は8時頃になっていたかもしれなかったんだから。
リアたちとシチューを食べたからお腹もいっぱいだもんな……。
どうせ一緒にご飯は食べられなかったはずさ……。
なんか上手くいかないな最近……。
シートを少し倒して目を閉じた。
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