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「さて、改めて尋ねるがどうであろう。我が願いを聞き届けてはもらえぬだろうか?」
この人と契約すれば、先程のような戦闘は今後何度ともなく起こるだろう。
命の危険だってあると思う。
だけど……。
だけどなんだろうこの高揚感は!
胸の奥底から湧き上がる興奮が抑えきれない。
夫婦仲が上手くいってなくて、何カ月もずっと燻っていた気持ちが今やスカッとしている。
そうか!
俺はこの世界を楽しみ始めているんだ!
「わかりました。貴方との契約を結びましょう」
俺はクララ・アンスバッハと主従の契約を結んだ。
元の世界に戻ってくると吉岡がしゃべっている途中だった。
「ツンデレとかクールビューティーとかはダメなんですか? 先輩が女騎士に興味ないなんて寂しいなぁ。癒し系より絶対クール系が好きだと思ったのに」
そういえばコイツとしゃべってる最中に召喚されたんだった。
「吉岡」
「はい?」
「前言撤回だ。女騎士は……嫌いじゃない」
少なくとも俺が知っている女騎士は凛々しくて、それでいて優しい、いい女だった。
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