6.前言を撤回します

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「さて、改めて尋ねるがどうであろう。我が願いを聞き届けてはもらえぬだろうか?」 この人と契約すれば、先程のような戦闘は今後何度ともなく起こるだろう。 命の危険だってあると思う。 だけど……。 だけどなんだろうこの高揚感は!  胸の奥底から湧き上がる興奮が抑えきれない。 夫婦仲が上手くいってなくて、何カ月もずっと(くすぶ)っていた気持ちが今やスカッとしている。 そうか!  俺はこの世界を楽しみ始めているんだ! 「わかりました。貴方との契約を結びましょう」 俺はクララ・アンスバッハと主従の契約を結んだ。 元の世界に戻ってくると吉岡がしゃべっている途中だった。 「ツンデレとかクールビューティーとかはダメなんですか? 先輩が女騎士に興味ないなんて寂しいなぁ。癒し系より絶対クール系が好きだと思ったのに」 そういえばコイツとしゃべってる最中に召喚されたんだった。 「吉岡」 「はい?」 「前言撤回だ。女騎士は……嫌いじゃない」 少なくとも俺が知っている女騎士は凛々(りり)しくて、それでいて優しい、いい女だった。
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