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「白井雪さんが気になりますけどある意味白井雪さんが居ない方が話しやすいでしょう。LINEの内容はどんなものでした?」
主人が何やら不穏な事を言って先程の続きを豪代進に促した。
「……そうですね。ハッキリとした内容ではなかったんですけど、脅されてる様な内容でした。」
「やっぱりそうでしたか。」
「わかってたんですか?」
「まぁ、なんとなくですけど、既に豪代さんと付き合ってる訳ですからよほどの事がなければ愛人もいる西村社長に協力する筈がないと思ってはいたんです。でも『黒瀬みゆきさんに殺されそう』というLINEはなかったんじゃないですか?」
「え?はい。なぜわかるんです?」
「どんなに親しくても、殺人犯かもしれないと思ったら協力するには二の足を踏むはずですからね。ただ、白井雪さんが関与しているとなれば豪代進さんは協力せざる負えないと考えたんだと思います。そこで、自分に都合の悪い所だけ消して、白井雪さんが脅されているらしい所だけ残して見せたという訳です。」
「あの。」
黒瀬みゆきがなにか言いたげに二人のやり取りに割って入った。
「なんでしょう?」
と主人。
「ここに本人がいるんだから本人に確認してはどうかしら?」
黒瀬みゆきはある意味全うな発言をした。
「では聴きますけど、今までの会話で間違ってる所はありますか?」
「……ないわ。」
黒瀬みゆきはフンと鼻を鳴らすようにそういった。
「では、どうやって発信した側の端末の情報をてに入れたのか教えて貰えませんか?」
主人は穏やかにそう言った。
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