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「つまり黒瀬みゆきさんが携帯の内容を確認したのはどうしても発信した側の端末という結論になります。その端末を豪代進さんはわからないように持主の側に返した。遺体を確認するふりをしながら。これは協力者と呼べるのではないですか?」
そう言って主人は豪代進と黒瀬みゆきを交互に見た。
「…あなたね。」
「係長。これは嘘をつくだけ無駄みたいです。」
黒瀬みゆきがなにか反論しかけたのを豪代進が制する様に言った。
「豪代くん!」
「仕方ありません。本当の事を言いましょう。」
黒瀬みゆきは何か言いたげに口をパクパク明け閉めしてたが、やがてゆっくりと閉めた。
「では、お願いします。」
主人は首肯いた。
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