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「買ってきました! どうぞ」
差し出されたアイスティーを一口、それをテーブルに置いてレモンシロップのカキ氷も一口。
「ありがと。もう行っていいわよ」
「そりゃないッスよ、せめて名前だけでも! 俺は難波圭介18歳、高三!」
「私は、江布衣鈴、さっきも行った通り、科学者よ」
「歳は‥‥22歳くらい?」
「ふふ、お世辞がうまいのね。ハズレ、もっと上よ」
「マジっすか! じゃあ、25くらい? 焦らさないで教えてくださいよ」
「ふふふ、ヒ・ミ・ツ☆」
「ミステリアスなトコもマジ・イカス!」
イカス、ね。
私の年代では使われていた死語だけど、最近の人気ラノベでブーム再来したとか。
他の子達は‥‥。
「そこのお嬢さん、とっても可愛いよ。そこまで伸ばした黒髪とか、絶滅危惧種と言っても過言じゃないぜ」
「あ、有り難う御座います‥‥でも、わたくしは、心に決めた方がいらっしゃり、ここも、こんな所だとは知らずに‥‥きゃっ、恥ずかしいですわ」
「も、萌え~。名前だけでも! オレは鎗田一郎、19歳の高三!」
「ア、アイリスと申します‥‥17歳ですわ」
アイリさんは、やはり男性への免疫が無さそうね、17歳とは初耳、ずいぶん若くして亡くなったのね。
ずっと誰かの後ろに隠れるように逃げ回ってるからか、幽霊だと気付かれてないみたい。
「マジで!? もしかしてハーフとか‥‥には見えないし、当て字とか?」
「いえ、当て字はありませんわ」
「ねえねえ、通信デバイスの交換だけでも!」
アイリさんは口をつぐんでしまったわね。
「アイリさんは、とってもお淑やかで恥ずかしがり屋さんなの!」
マナミちゃんが、ついに両手を広げて立ち塞がった。
「キミも、メッチャ可愛い! アイドルとか目指してたり?」
「え、そんな風に見える? しょうがないなぁ、アタシは、地位愛実、16歳の高2でーす☆」
セクシーポーズをキメてるわね。
相手のヤリタ君(?)は、かんぜんに鼻の下が伸びてる。
視線は、顔と胸をいったりきたり、年頃の男の子なんて、そんなものかしらね。
「通信デバイス交換しようよ!」
「ダーメ、ヒミツでーす」
さて、ラミちゃんは‥‥。
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