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「ああ、必要や。マナミ抜きでは勝てん」
「しょーがないわね、一肌脱いであげるわよ!」
ふふっ、やっぱり、マナミちゃんはツンデレさんね。
「ありがとうな、助かるわ」
通信デバイスを切断して、次にウインドウに映ったのはラミちゃん。
「どうしたの?」
「カクカクシカジカで、もっかい出撃することになってん」
「了解、マナミちゃんと日程の相談をして行くわね」
「姉貴、ありがとさん」
さて、あとは‥‥。
「私は、ここで待ってるわ。アイリさんの説得、お願いね」
「オッケー!」
クリムゾンシリーズの安置所へ向かうラサ君。
やはり気になってウインドウを開いて見てしまう。
-
盾に仕込まれた刀を手に取るラサ君。
「アイリさん、聞こえるか?」
‥‥。
返事はない。
「アイリさんの力が、どうしても必要やねん‥‥頼む!」
「ラサ‥‥様?」
金属の中から、くぐもったような声。
「うん、ラサやで。もう一度、人類を守るために、アーマード超合金Sジェネラル・ギガラーサーMkⅣの力が必要やねん。力を貸してもらえんかな‥‥?」
「わかり、ました‥‥」
ラサ君は、慎重にクリムゾンウインドを抜く。
「ラサ様‥‥!」
アイリさんはラサ君の首に抱きついて泣き出した。
「想いに応えられんでゴメンな」
アイリさんの長い艶のある黒髪を優しく撫でるラサ君。
「いえ、本当は、わかって、おりました‥‥。ラサ様は、エフィ様が、好き、なの、だと‥‥それでも、わたくし、に、優しく、して、下さい、ました」
「そか、ありがとうな」
「わたくし、ラサ様が、エフィ様に、ふられて、しまった、時に、心の、中では、喜んで、しまい、ました。ラサ様が、一番、幸せに、なって、頂け、れば、わたくしも、本望、ですわ」
「ありがと、アイリさん」
「エフィ、様も、ご覧に、なって、いる、のに、どうして、も、涙が、止まらなく、て‥‥」
「それで、エフィ博士も席を外してくれたんやと思うで」
「わたくし、欲張り、なの、ですわ。わたくしを、愛して、下さった、ラサ、様は、もう、亡くなって、いらっしゃる、のに、二代、目の、ラーサ様も、今の、ラサ様も、わたくしに、優しく、して、下さい、ました」
これ以上、見ているのは無粋ね。
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