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SCENE7:意外な真実【晟】
「感情や感覚は言葉にして初めてわかるものなんだ。だから、言葉を失うと、感覚そのものがわからなくなってしまう。魄は言葉を喰らう存在だと思えばいい。この『言葉を守る』という意味合いもあって俺達は『字守』とも呼ばれているんだ」
100名程が入れる教室の中、晟は智孝の講義を有羽と一緒に受けていた。講義が始まる前に渡された、先日のイベントホール事件の詳細が載っている端末に目を通す。
セキュリティーシステムや空調設備、いわゆるコンピューター電気関係の故障という名目で、事件は闇に葬られた。死傷者が出たのだから警察が放っておくわけないが、表向きはそうしておかなければならない。科学では説明のつかない不可思議現象は、それを専門とする組織が闇の中で解決すればそれで問題なしなのだ。
一般の人が知りえる情報は、「これは酸素分圧を利用した殺人事件であり、システムを操作した犯人がいると予想され、警察でも捜査を続けている」ということだった。
当事者がインターネットなどでその時の事実を流したりしているが、国がそんなものを相手にするはずは無く、噂として世間に浮いていた。
次に被害者となった人達の顔写真と名前を見る。
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