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ないと思いますから。
ニコニコと愛想よく笑っている彼に向かって、あたしは心の中でツッコミを入れた。
「そうですか、ありがとうございました」
あたしは冷たくお礼を言った。
「今日は疲れたでしょ？
俺がご飯を作るから何か食べたいものを言ってよ」
高学歴で高身長で高収入のイケメンで、そのうえ性格も優しくて料理上手と本当によくできた男だなとあたしは思った。
本当に、どうして今の今までご縁に恵まれなかったのだろうか？
あたしは考えるふりをしながら、そんなことを思った。
「…何でもいいです」
そう答えたあたしに、
「えっ、本当にいいの？
何か食べたいものがあったら遠慮なく言ってもいいんだよ？」
朝比奈さんが確認するように聞いてきた。
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