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1人っ子で、そのうえ引っ込み思案で素っ気ない性格と言うこともあってか、子供の頃からあまり友達がいなかった。
一重の丸い目――他人からは“ジト目”と呼ばれている――が人にキツい印象を与えているのか、あまり人が寄ってこなかった。
友達がいない、プラス両親が共働きとなると、1人で過ごすことの方が多くなる訳である。
読書、お菓子作り、音楽、旅行、ラーメン屋めぐり、甘味処めぐり…と言うように、自分がやってみたいと思うことを全てやった結果、あたしはいわゆる“趣味に生きる女”と言うヤツになってしまった。
このまま1人で人生を過ごすのも悪くないかなとあたしは思ってたし、両親もそんなあたしを放任していた。
しかしある時を境に、あまりのあたしのマイペースぶりにそれまで娘のことをほったらかしていた両親が焦りと心配を見せ始めた。
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