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beginning
送別会は無事に終了した。
サエもルリコもお酒も回って、それはもう泣きっぱなしだった。
マリはずっと、ニコニコと微笑んでいた。
蓮が幸せになる事を心から喜んでいた。
慶太郎の友人たちも、慶太郎の長い片思いが成就することを自分たちのことのように喜び祝福した。
「眠いけど寝れないな」
上りの最終電車は、ガラガラに空いていた。
慶太郎は座席に浅く座ると、蓮の肩に頭を乗せた。
あの後、2人は店に戻り、慶太郎はかなり飲まされた。
それでも、元々お酒は強いのだろう、へべれけにはならなかったけれどかなり酔っていて、陽気にはしゃいでいた。
蓮が初めて見る慶太郎だった。
サエと爽も、とても仲が良さそうだった。
爽を見つめるサエの瞳は、愛情であふれていた。
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