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少しだけ重なると、柔らかい唇はすぐに離れた。
蓮の心臓はドキドキと大きく鼓動を打っていた。
ああ、やだ、どうしよう…。
初めて自分から、キスしちゃった。
慶太郎の顔が見れない…。
蓮の頭は、自分のした事に混乱した。
恥ずかしくて恥ずかしくて、一歩後ずさりして慶太郎から離れようとしたその時。
慶太郎は繋いだ手を解くと、その手を蓮の頬にあてがって。
また、唇を重ねた。
蓮の頭の中はますます混乱した。
そのキスはただ重なるだけのキスではなくて。
音を立てて離れてもまた重なり、柔らかな慶太郎の舌が、優しく蓮に触れた。
そのまま、甘く深く…。
蓮はぼーとする頭で。
私はこのまま、雪と同じように溶けて無くなるかもしれない。
そう思った。
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