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それから次の日の朝ーーー
早瀬は大学に行く支度をしていた。
鏡を見ながら彼女はいつもより少し気合いを入れてメイクをしていた。
最後に口紅を丁寧に塗ると満足げに微笑んだ。
「これで今日のデートは大丈夫ね」香織
「早くクリスマスイブにならないかなー」香織
彼女はそう言いながら昨日買ったマグカップが入ったプレゼントの袋を手に持った。
「喜んでくれるといいな颯太くん…」香織
彼女はそう言うと手に持っていたプレゼントの袋をテーブルの上に置いた。
それからすぐにかばんを取ってマンションの玄関を出て行った。
それからしばらくした頃、僕は電車に乗りながら昨日の夜のことを思い出していた。
あれから別れたあと、花園から連絡が来ることはなかった。
「あいつ大丈夫だよな…」孝太郎
電車の中で僕は静かにそう呟いた。
理由を聞けなかっただけにあの涙が僕の頭から離れなかった。
そんな時だった…
「あっ橘くん…」香織
「…早瀬」孝太郎
僕がぼうっとしていると、突然開いた扉から入ってきたのは早瀬だったーーー
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