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式が一通り終わりみんなが帰るとウィードとセンチェルスは羽衣と咲兎を連れ家へと戻った。
家に戻るとリーヴァが出迎えてくれる。
「見たかったなー、センチェルス様とウィードくんの結婚式」
「すみません、リーヴァ。うちの事を任せてしまって」
「いいえ、いいんですよ! センチェルス様の頼みなら断れませんから!」
「リーヴァ、家政婦みたいだね」
「僕はセンチェルス様がいるところならどこにだって現れます! センチェルス様在るところに僕在りです!」
テーブルに料理を並べていくと食べましょうとリーヴァはセンチェルス達を席につかせると一緒に夕飯を食べる。
話題のほとんどは今日の結婚式でのことばかり。
ほとんどウィードがまるでマシンガンのようにしゃべっていたのでセンチェルスたちは相槌を打つだけ。
その間ウィードはずっと笑顔で、本当に幸せなんだなと笑いあっていた。
夕飯が終わるとセンチェルスと咲兎が先にお風呂に入り後からウィードと羽衣がお風呂に入った。
羽衣の髪を乾かしながらウィードはこれから始まる生活に胸を躍らせ、その日は四人で一緒のベッドに入ると眠りについた。
そうしてリーヴァを含めて5人での生活が始まった。
始まって数日は慣れなかったことも少しずつ慣れていって、色々試した結果家事はリーヴァとウィードが分担して行い、センチェルスが働きに出、羽衣と咲兎は学校へ向かう生活様式になった。
全員異形であることを隠して生活することを家族内で約束し、普通の日常が訪れる。
「それでは行ってきますです!」
「いってきます」
「うん、行ってらっしゃい、咲兎、羽衣。寄り道しないで真っ直ぐ帰ってくるんだよ?」
「わかってるですよ! 羽衣と一緒に帰ってくるです!」
「うん。咲兎と一緒に帰ってくる。大丈夫」
ウィードが通っていたアルヴィティア学園の初等部の制服である白いブレザーと半ズボンに白いYシャツ、赤いネクタイをつけ茶色のランドセルを背負い二人は家を出ていく。
行ってらっしゃいと送っているとセンチェルスも仕事の準備をして玄関にやってくる。
いつもの白衣姿ではなくグレーのカーディガンに白いカットソー、黒のスラックスを身に着け黒いカバンを手にし、いってきますとウィードにキスをする。
ウィードもいってらっしゃいと告げ彼を見送るとリーヴァの元へと戻って行く。
「三人ともいったよリーヴァ」
「うん。それじゃあ僕は洗濯してくるからウィードくんはキッチンの片付けをお願いね」
「ん! よろしくね、リーヴァ」
二人になるとお互いの当番である場所へと向かい家事を進める。
食べ終わった食器を洗い、水切りカゴの中へ並べていく。
食器の水切りを待つ間、テーブルの上を拭いたりリビングの床を掃除機で綺麗にして。
リビングの大きな窓を空け空気の入れ替えをしながら外の植木に水をあげるために如雨露を手にすると外にある水道から水を入れ替え一つ一つ鉢植えに水を与えていった。
「綺麗に育つんだよ~。俺たちの大事なお花なんだから~」
「ウィードくーん。お部屋のシーツ持ってきてー!」
「はーい!」
家の奥から聞こえたリーヴァの声に元気よく返事をするとリビングに戻り窓を締めると自分たちの部屋のシーツと子どもたちの部屋のシーツを取り脱衣所にいる彼のもとへ向かう。
はい、とシーツを渡すと代わりに洗い終わった洋服が入ったカゴを手渡されウィードはそのままベランダへと向かう。
楽しそうに鼻歌を歌いながら洗い終わった洗濯物をハンガーなどにかけベランダの物干し竿にかけていく。
「これでよしっと」
風に靡く洗濯物を見つめながら平和だな……とその幸せを噛み締めているとリーヴァがお昼にしようかと声をかけてくる。
もうそんな時間!?と驚くウィードにそうだよと苦笑いするリーヴァは早くおいでとキッチンに向かっていく。
その後をウィードは慌てて追いかけ昼食の準備を手伝い始めた。
「そういえばセンチェルス、お仕事何してるんだろ?」
「研究系だって言っていたけど僕も詳しくは知らないんだよね。まぁでもセンチェルス様のことだからきっと凄い仕事に就いてるよ」
「そうだね。センチェルスだもん」
「そーそー。さ、食べよ?」
そんな他愛もない話をしながら俺とリーヴァは昼食のそうめんを食べる。
昼食が終わるとお腹いっぱいになったウィードは眠たくなったようでふぁー……と欠伸をする。
少しお昼寝しようかとリーヴァはうとうとするウィードを連れソファーに連れて行くと寝かせ、水色のタオルケットを彼にかける。
俺だけ寝るわけには……と起き上がろうとする彼に大丈夫だからと頭を撫で優しく微笑むとじゃあ少しだけと寝てしまう。
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