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「はぁー…」
「なにを溜息… 」
「ひぁッ?!びっくりしたぁ…!!」
「いやいや俺がびっくりだから……!心臓に悪いわ!!」
「あ、ありがとう…真弦」
「ん、そいじゃ…セットしてくるわ」
そう言ってケースからゲーム機を出す彼
とても、後姿が男らしくなってきて…変に胸がきゅってなる…
「なぁ」
「は、はい」
「?ほらコントローラー、…やろうぜ!」
「あ、はい」
「なんだよ、さっきから敬語だの遠慮みたいでキモイなぁ…」
「失礼な!レディなのよ!!?」
「なーにがレディだよ、くくっ…面白」
「ふんっ!ほら!早くしなよ!早く!」
「へいへい、今に見とけー?」
この時ばかりはゲームに夢中で帰りの約束なんて忘れてしまってた
「だーっ!!強いいー!!」
「ふっ…どーだ!!」
「こんのぉー!」
「あッ!馬鹿っ!!」
彼の制止も束の間、私の肘が飲んでたオレンジジュースにぶつかりそれが運悪く宙に舞い
バシャン…という水音が部屋中に鳴り響いた
「お、おい大丈ー…」
彼の目が大きく開き、顔が明らかに紅潮してるのが分かる
「ん…大丈夫、真弦?」
「あ、いや…そのっ…」
「 ん?…え?」
自分の状態を再確認して気づく
水滴が滴る中、うっすらと見える下着、柑橘の甘い匂いが漂い、少し…酔いしれそうになる
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