ボーダーは溶けていく

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「森川!」 「なに?」 「なんだ?」 名前を呼ばれて同時に振り返ると互いに睨み合った。 「おい、一緒に返事すんな」 「は?そっちこそ合わせないでよ」 「そんなわけねーだろ。大体呼ばれたのは俺だぞ!」 「名前呼ばれて返事するのは当たり前じゃん!」 「お前らほんと仲いいよなー」 「「どこが!」」 はやし立てるクラスメイトに怒りの矛先を向けるが余計笑われるだけだった。 「名字一緒とかケッコンしても名前変わんないじゃん」 「もうお前ら付き合えばいいのにー」 「無理。こいつ、女として見てないから」 「私だってあんたなんか絶対無理!」 ムカつく。ムカつくムカつく!なんでこんなこと言われないといけないわけ!
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