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「良いと思うけどな。だって、色っぽいじゃん。イイ女が濡れんのは。あぁ、でもワケわかんねぇ奴らに、イイ女っぷりを見せるのは良くねぇな。ちょっと待ってろ」
そんなだから……
モテないんだって思おうとしたに。
今のは、どういう意味だろうと、なかば放心状態で待っていた。そのうちに、びしょびしょになって、コンビニで一本だけ傘を買ってきた。
なぜ、一本なのかとか。
なぜ、買った傘をさして来なかったのかとか。
そんなことは、どうでも良かった。
「ほらよ。これで濡れねぇだろ」
なんて言って、前髪をかきあげて歯を見せて笑う幼馴染。
彼は、私の知らないうちにイイ男になっていた。
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