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「ロストは、本当に悪魔なの?」
「そうだと言っている!というか名前が変わっているじゃないか!」
「ロイヤルストレートフラッシュ、略してロストだよ」
「略すな!というか最後のトはどこから出てきた」
「ストレートのトから」
ロストは大きくため息をはく。ぶくぶく、と泡がうまれたのをまじまじと見つめる。
「金魚ってため息、はくんだ」
「金魚じゃない、悪魔だ。というか、喋ってる自体に驚け」
「んー、ウチには携帯でSNSをする猫もいるからね。それくらいじゃ驚かないかな」
「……この家は妙なモノでも集まる呪いにでもかかっているのか?」
「そうかも」
ロストといい友達になれるかもしれないね。そう言おうとしたけれど、わたしには彼が食べられる結末しか思い浮かばなかったので言わないでおいた。
「うちの動物たちは、ちょっとおかしいけれど仲良くてあげてね」
携帯を使う猫に、ソファサイズのハムスター。麻雀とタバコと新聞が好きな犬に、ワインと自分が大好きなニワトリ。
「かなりおかしいんだな、了解した。けどな……」
ギロリとロストは私を睨む。
「悪魔の目的は、みな同じ。飼い主の魂を食べることだ!貴様もいつかを覚悟するがいい」
自称悪魔の金魚。
「怖くないよ」
悪魔は悪魔でも姿は、金魚。
金魚に睨まれても怖くないのだ。
こうして、私の奇妙な同居人?の中に新たに悪魔で金魚が加わった。
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