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「・・・で?さっき何考えてたんだよ?」
帰りのホームルームを終えて席を立とうとしたら、コータが、問いかけてきた。
あ、コータって言っても名前じゃないの。
あだ名ね。光崎優汰だから、略してコータ。
中学時代についたあだ名をそのまま使ってるの。
大人しくって、目立たなくって、いい意味で人畜無害の典型的なメガネくんって感じ?
「別になんでもないよ」
同じ軽音部のコイツに知られたら色々と面倒そうで、軽くあしらってやった。
だけど・・・
「ふーん」
って、なんかちょっと不機嫌?
「・・・な、なによ?」
「さっき、窓の外見てただろ?」
「み・・・見てけど?」
なんで、そんな怒ってんの?
コータがあんまりにもまっすぐこっちを睨んでくるから、気まずい空気に視線が泳いだ。
教室から、一人、二人と人が減っていく。
いつも一緒に部活に行く紗里も、今日に限って風邪で欠席。
あ、また一人出て行った。
「おーい、コータ!部活行かねぇの?」
廊下から覗き込む男子生徒。
あ、西本だ!ナイス!!
「そ、そうだよ!ほら、部活行こ──」
「悪ぃ。西本、先行っといて!」
なんでよー!!
ちょっと不思議そうに私たちを見る西本は、一瞬の間を置いて
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