恋花火

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 とうとう弘毅の手が、兆している俺の性器に触れてきた。まだ半勃ち程度のそれを、丁寧に扱いてくれる。きゅっきゅと、規則正しいリズムで上下に手を動かされ、すぐに射精感が襲ってきた。股間に熱が集中し、高まったものがビクっと震えた。最近自慰もしていなくて溜まっていた。こらえきれずに俺は射精した。腹のあたりまでたくさん飛んで、ちょっと恥ずかしい。  弘毅は揶揄することなく、俺の頬にちゅっとキスをしてきた。  目を瞑って、イった余韻に浸っていると、太ももの裏に手をかけられた。更に脚を広げられ、なんだ? と思って目を開けたら、すごい光景が広がっていた。  俺の股間に弘毅が顔を突っ込んでいた。いきなり吐精したばかりの力のない性器を、弘毅がパクリと銜え、先端を舌でツンツン突いてくる。 「あ、あ」  イったばかりなのに、舌でされる愛撫にまた快感が込み上げてきた。温かみのあるざらついた舌の感触が堪らない。俺の反応を見るようにチラチラこちらを見ながら、弘毅が次の行動に出た。少ししこってきた幹の部分を音を立てて舐めしゃぶってくる。唇で食んだり、舌で根元から先端まで舐めあげられ、恥ずかしいのに興奮する。また性懲りもなく、俺のものが上に持ち上がる。息苦しくて口を開けると、吐息が漏れた。女っぽい喘ぎにも似た音が。  茂みをやわやわと摩られ、淡い快感が生まれた。どこもかしこも、弘毅に触られると気持ちが良いんだ。  だいぶ警戒心が俺から抜けていた。尻を浮かせられても、腰の下に分厚い枕を差し入れられても、されるがままになった。 「そろそろこっちも弄るから」     
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